ずっと読みたかったアレルギーの本を買いました。

感想は「もっと早く読めばよかった」です。なので、紹介します!

アレルギーとは「免疫の過剰反応」

引用画像:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ
画像引用元:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ
私たちの体には、最近やウイルスなどの危険な異物を攻撃し、排除する「免疫」という防御システムが備わっています。 この免疫システムが危険でないものにまで反応し、攻撃してしまうことで起こるのが、アレルギーです。
アレルギーは、身体がもともと持っている「防御機能」が裏目に出てしまった結果起こる症状。

アレルギーは皮膚からおこる?

引用画像:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ 75P
画像引用元:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ
食物アレルギー、花粉症、気管支ぜんそくなど、皮膚とはあまり関わりがなさそうなアレルギーも、発症のきっかけは皮膚にある事が、最近の研究で明らかになってきたのです。

皮膚のバリア機能が低下しているとアレルゲンは皮膚から侵入し、 身体はそれを記憶する。

次にそのアレルゲンが口から入れば「食物アレルギー」気道に入れば「気管支ぜんそく」などになるようです。

生後6ヶ月までが大事

引用画像:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ 77P
画像引用元:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ

皮膚のバリア機能は「フィラグリン」という物質が鍵。 「フィラグリン」は乾燥によって減少してしまうので、保湿が重要になる。

バリア機能が未熟な乳幼児は「保湿剤」でフィラグリンの働きを補ってあげる必要がある。

アレルゲンを食べることは免疫の強化につながる

引用画像:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ 81P
画像引用元:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ
一方のグループには少量のピーナッツを週3回以上食べさせ、もう一方のグループにはピーナッッツを一切食べさせないように指導し、4年後にアレルギーの発生率を調べたところ、ピーナッツを食べていたグループは3.2%、食べなかったグループは17.3%と明らかな差が出ました。ピーナッツを食べていた赤ちゃんの方がアレルギーにかかりにくかったのです。

アレルギーの可能性が高い食べ物を避けても、アレルギーの発症は予防できない。それどころか、避けた方がよりアレルギーの発症率が高いという試験結果が出たようです。

※すでにアレルギーが発症している場合は医師に相談すること。

茶のしずく石鹸

引用画像:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ 93P
画像引用元:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ
英国ではピーナッツアレルギーに悩まされる乳幼児が多くいますが
(中略)
子どもたちはピーナッツを日常的に口にしているわけではないにもかかわらず、一定の割合でピーナッツアレルギーになります。
(中略)
アレルギーを発症した49人を追跡調査した結果、じつに91%がピーナッツオイルを配合したベビーオイルを塗っていたのです。

日本でも以前「茶のしずく石鹸」が問題になりましたね。石鹸に含まれる小麦の成分によって多くの人が「小麦アレルギー」を発症したアレです。

免疫寛容

引用画像:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ 126P
画像引用元:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ
食べ物に含まれるタンパク質がアレルゲンになるわけですから、食べることによってアレルギー反応が起こると考えるのが普通ですが、 そうしたアレルゲンの多くは胃を通過する過程で分解され、腸では免疫寛容が働くため、免疫の過剰反応が必ず起こるというわけではありません。

腸などの消化管は「免疫寛容」というのが働くので、アレルゲンは侵入しにくい しかし、バリア機能の低下した肌はアレルゲンが侵入しやすい。

親がアレルギー持ちの場合は「ハイリスク児」

引用画像:10万組の親子から考えるアレルギーについて
画像引用元:10万組の親子から考えるアレルギーについて

両親もしくは同胞(兄弟)に1人以上(日本の場合)のアレルギー罹患者がいる場合「ハイリスク児」と定義する場合が多いようです。

わたしはアレルギー(エビ カニ ダニ ハウスダスト)持ちなので、息子は「ハイリスク児」に定義されますね。はぁ・・・。

薬物療法

引用画像:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ 117P
画像引用元:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ
ステロイド剤をはじめ薬に対して拒絶反応を起こす人は少なくありませんが、心配するような副作用は少なく、ガイドライン通りにしっかり塗った方が効果はあります。
わたしの息子もステロイドの塗り薬を処方してもらった事がありました。 そのときに医師に言われたことは「しっかり塗って早く治す事が大事。ビビってちょっとだけ塗ると長期間使うことになるので良くない」と言われました。

仮説

私たちの研究により、「保湿剤でバリアー機能を補うことによってアトピー性皮膚炎の発症を抑えられる」という仮説は証明されましたが、 食物アレルギーの発症も抑えられるかもしれないという仮説までは十分に証明することができませんでした。
引用元:Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ

保湿による食べ物アレルギーの予防はまだ仮説のようですが、アトピー性皮膚炎の発症の予防は証明されているようです。

アレルギー持ちって結構面倒くさいから、子どもにはなってほしくないなぁ。

おわりに

「Q&Aでよくわかるアレルギーのしくみ」の著者である「斎藤博久先生」は、 国立成育医療研究センター研究所でアレルギー研究の第一人者として知られているようです。

「保湿!保湿!」と定期検診で言われましたが、詳しい説明を読むと保湿に対する”本気度”が変わってきます。

もっと早く読んでおけばよかったなぁ。

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